今回はブルグミュラーの『シュタイヤー舞曲』の練習目的、音楽用語、演奏ポイントそして練習方法について解説していきたいと思います☆☆
目次
「シュタイヤー舞曲」(アルプス地方の踊り)とは
このタイトルは全音版に記載されていたものであり、他の出版社の楽譜には「スティリア(スティリアンヌ)の女」と記載されていることもあります(^^♪
シュタイヤーとは、アルプス山脈に囲まれたオーストリアにあるシュタイヤーマルク州の事を示しており、舞曲とはオーストリアやドイツなどの民謡舞踊「レントラー」を恐らく指しているのではないかという説があります。実際のところは果たして「レントラー」をもとにしたのかは分からないようですが、しかしレントラーは後のワルツに発展していった踊りとも言われています。youtubuで検索するとレントラーの踊りを観ることもできます。この曲を弾くイメージに是非観てみてくださいね。
練習目的
3拍子の練習が出来る上にヨーロッパの民族音楽のリズムを知る勉強にもなります。
音楽用語
grazioso(優美に)
dim.rall.(だんだん弱く、ゆるやかに)
dolce(柔らかく とけるように)
deciso(思い切って)
a tempo(もとのテンポで)
演奏ポイント
まさにワルツな曲です!!
ワルツの音楽は1拍目にしっかりと重みをかけ、2.3拍目は軽く弾きます。強弱弱 強弱弱のリズムを体にしっかり覚えさせましょう☆
ワルツをつくるのは左手も同様です。1小節の中は強弱弱になり、2,3拍目は軽く弾ませましょう。
また、左手の弾き方の記載の仕方に注目しましょう。一拍目が八分音符のところもあれば、四分音符のところもあるし、付点二分音符のところもありますね。全てを同じく弾かないで、この違いをきちんと表現しましょう。
2,3拍目が八分音符になっているところと四分音符になっているところの弾き分けですが、八分音符のところはほぼスタッカートぐらいで良いでしょう。しかしgraziosoなので固いスタッカートはNG。
2,3拍目が四分音符で書かれているところは、鍵盤の上で軽く弾ませましょう。つまり四分音符の音価分を伸ばす必要はありません。
前打音は軽く弾きましょう。
8小節目の「レミファ♯」のスタッカートは9小節目のアウフタクトと感じて弾きましょう。前半(ソシレ)との区別を楽しんで。
30小節の右手の跳躍は、手首の柔軟性を使って。
全体的に遊び心を忘れずに弾きましょう。歌い方はフレーズにヒントありです。
練習方法
★左手の練習をしっかりとしましょう。
画像の上は出だしの右手の練習です。和音をしっかりとつかんで弾きましょう。
画像の下は8小節目です。楽譜通りソシレれミファと上がったら、そこから正しい指番号で下がってきましょう。
レガートで弾けるようになると、スタッカートになっても弾けます。