「習っいないけど、学校の伴奏がしたい・・」、「習った経験は無いけど今度友人の結婚式で伴奏をお願いされて・・・」
このようなことってありますよね。。。
今回は、音大の伴奏研究員として働いている私が今考える「伴奏」の役割と、弾く際のポイントを紹介していきます★☆
目次
伴奏者は指揮者
ピアノはソロだけに限らず、歌の方の伴奏をしたり、さまざまな楽器の方と共演しますね。
ソリストの方の裏方的な感じでバックで演奏してるようにも思える「伴奏」ですが、実は全体をサポートしているのは伴奏者なんです。
伴奏者が自分本位に弾くと、ソリストのつくる音楽を妨害してしまうことになりますし、だからと言って控えめに弾きすぎると全体の音楽の流れがつくれません。
伴奏者はソリストを立てつつ、全体の音楽を指揮することが役目なんです。
大事なのは先ずテンポ通りに弾けること。
伴奏はその演奏の指揮者であり、伴奏が全体を支配します。
その伴奏が不安定なテンポではソリストはその伴奏にのって気持ちよく演奏することができません。
音が複雑でテンポ通りに弾けなそうな場合は音を省いても大丈夫です。
例えば、難しくて楽譜通りに弾けそうにない曲は、音をいくつか省いてしまっても良いでしょう。
伴奏者にとって、楽譜に書かれた音を全て弾くことが大事ではないからです。
頑張って全部の音を弾こうとしてテンポが不安定になってしまうのは絶対に避けなくてはなりません。
省いても良いのは右手
伴奏で大事なのはメロディよりもバス(左手)です。
ですからバスの音は省かないようにしましょう。
- 例えば和音(2つ以上の音が団子になっている音)の中の音をどれか省くのはよいでしょう。
- 右手で弾けない箇所があったら、違和感ないように簡単にしたり省いてしまってもよいでしょう。
左手のバスをきちんと鳴らし、左手でテンポキープを出来るようにしましょう。
テンポキープの練習はメトロノームを使うようにしましょう。
とても効果的です。
最初はゆっくりからで良いので、先ずは一定のテンポで弾けるように頑張りましょう!
一緒に呼吸
ソリストの呼吸を気にしましょう。
特に以下の箇所に注意して弾くと良いです。
- 歌い始め
- 急に強弱が変わるところ
- テンポが変化するところ
- ソリストが息継ぎをするところ
- 曲の最後
ソリストがたっぷり息継ぎをするところは、ソリストのことを見て、タイミングを合わせるようにしましょう。
音量のバランス
音量のバランスもとても重要です。
ソリストの音量を超えてはいけないですし、だからと言って控えめすぎると音楽のスケールが小さくなってしまいます。
出すべきところは出す、控えるところは控える。。
また、伴奏がクレッシェンド(だんだん大きく)して曲を盛り上げてソリストにつなぐような曲が沢山あります。
こういった箇所は伴奏者が積極的に盛り上げるようにしましょう。
以上が、伴奏を弾く上での大切なポイントです。
弾かれる際は是非参考にしてみてくださいませ。