ピアノを独学で弾けるようになった方の実際の体験談です。
目次
私は5歳の頃にピアノを独学しました。ピアノ独学は十分に価値あるものです。
私の子供の頃の体験談になりますが、5歳当時の話です。まずは鍵盤の配置、運指の間隔、キーの重み等、ピアノに慣れることから始めました。
ジョン・トンプソンの教本シリーズは、飽きずに、心折れずに学び続けることができます。
楽譜を読み初めの頃は、どうしても楽譜を読むことと指が連動しにくいものです。
トンプソンは、大きく分かりやすい表記で、シンプルな曲調。とはいっても、小さなコンサート用としても披露できるストーリー性があります。
この教本と並行して、楽譜に慣れることも必要です。
楽譜と音を結びつける練習として、『子供のためのソルフェージュ』と『ぽこあぽこ』があります。
絶対音感、リズムの取り方、楽典の入門です。この2冊は、楽譜を読む基礎として声に出したり、書いたりする体験を提供してくれます。
楽譜を読みつつ運指がスムーズになるようになってきましたら、バイエルピアノ教則本、バッハ小品集、ソナチネアルバムを同時進行に進めます。
どれか一冊ではなく同時進行するのが大切です。各教材にはそれぞれの目的があるからです。バイエルはピアノの基礎をしっかりと身に付ける楽譜であり、バッハは対位法の勉強です。ソナチネはバイエルでは養えない譜読み力と表現力を身に付けることができます。どれかに偏ってしまうとその先弾ける曲のレパートリーが限られてしまうことにもなりかねますので、なるべく同時進行がオススメです。
技術訓練として、ツェルニーシリーズはお勧めです。
私は、『ツェルニー30番練習曲』から始めました。この本は、バイエルを全曲弾くことができれば、初見で苦はなく弾くことができます。
この上のレベルの『ツェルニー40番練習曲』そして、50番、60番と進むにつれて、段々と高度な事を求められます。
ツェルニー50番まで進むとかなりの難易度です。
私はとにかくピアノが好きだったのと、恐らく教室に習いに行っている子たちよりも意欲的にピアノを勉強し練習していた為に、小学生までには音大受験が出来るぐらいのレパートリーをもっていました。しかしこの進行は人それぞれです。
独学、師事いずれにしても練習を続けられる環境に身を置くことが大切です。教室に通っても先生と合わなかったりそれがきっかけで練習しなかったらどうしようもないからです。また、大切なことは「自分がピアノを弾く意味」です。ピアノの音色によって、ご自身や周囲の方々の心の平穏に繋がるのであれば、身の丈を超えない独学であっても、十分に価値あるものです。音楽は、文字通り、音を楽しむものです。楽器を選び、教材や本を参考に、ピアノ独学を一生の友人にすることは、かけがえのない幸せを見つけることになります。ピアノは心の栄養になり、人生の一部になりえます。