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いちばん重要なことは参考とする教材や本の選択でした。
ピアノを独学で学ぶということは容易なことではありません。
私の場合も非常に苦労しましたが、いちばん重要なことは参考とする教材や本の選択でした。
短期間でピアノ独学習得を目指す人向けの教材はたくさん出版されています。
しかし中には初心者向けをうたいながら、それなりのレベルを必要としているような本もあります。
私の経験に基づくものですが、役に立った教材を紹介していきます。
最初に手に取るべき楽譜は、その人の音楽に関する知識のレベルによります。
例えば楽譜を一度も読んだことのない方は、まずその読み方から学ばねばなりません。
私の場合は以前に他の楽器を演奏していた経験があったので、この過程は飛ばすことができました。
楽譜の読み方に関しては本を買って学ぶよりも、いまの時代ではインターネットを駆使して学ぶ方が手っ取り早いと思います。
演奏記号に関しても同じことが言えるでしょう。
初心者向けの本ならば、難しい記号がつくことはほとんどないです。
ですので分厚い楽典を買うのはもう少し上達してからでも遅くはありません。
楽譜がある程度読めるようになったらこれがオススメ
では楽譜がある程度読めるようになったと仮定します。
この段階で私がおすすめする本は、リットーミュージック社から出版されている「大人のためのピアノ教本 はじめてのやさしいピアノビギン編CD付き」です。
まずこの本の良いところは、基礎の楽譜の読み方や記号の意味をおさらいできる点にあります。
また掲載曲も耳馴染みのある有名な曲なので、手軽に練習することができます。
CDも付属しているので正解が分からないということもありません。
はじめに使う本として、これくらいがちょうど良いと思います。
指のトレーニングにはハノンがオススメ
入門書などで楽譜に慣れてきたら指のトレーニングが必要になります。このトレーニングにおすすめなのが、全音ピアノライブラリー社から出版されている「全訳ハノンピアノ教本」です。
開いてみると初心者には難しいように思われるかもしれません。
しかしはじめの内は、速さを気にする必要はないのです。
どれだけゆっくりでもいいので、リズム通りに指を動かす練習をしましょう。
この際にメトロノームをかけておくことをお勧めします。
メトロノームに合わせて弾くことで、テンポをキープする力を養うことができるようになります。
ゆっくりからはじめて、徐々にテンポを速くしていけば、指の回転も自然と速くなるでしょう。
一見ハノンの楽譜はとてもシンプルに思えますが、練習を進めていく上で必要な要素がたくさん詰め込まれているのです。
しかしそうは言っても、ハノンだけでは練習が辛くなるでしょう。
メロディもありませんので、飽きも来てしまう可能性があります。
ハノンはに慣れてくれば、はじめの数分間に集中的に練習してウォーミングアップに使うことをお勧めします。
ハノンと併用するのにはブルグミュラーがオススメ
ハノンと並行して練習すると丁度良い教材として、同じく全音ピアノライブラリー社から出版されている「ブルグミュラー25の練習曲」を紹介します。
この本に収録されている練習曲には、ひとつひとつに繊細なメロディーがあるので、楽しみながら練習できることと思います。
曲の難易度は少し上がりますが、ハノンを使ってしっかり指を柔らかくしていれば無理ではないと思います。
また短い曲が多いので、飽きを感じる前に完成させることもできるのではないでしょうか。
ただし指定されているテンポが、かなり速く感じる場合があります。
この場合は無理に速く弾こうとするのではなく、自分のできる限界に挑戦し続けるのが良いと思います。
ブルグミュラーを一冊仕上げる頃には、そこそこの腕前は身につけられているはずです。
ここからは自分の目標とする音楽によって教材や本を選ぶ必要があるでしょう。
バイエルやソナチネもやはりオススメ
私はクラシックを専門に練習してきたので、次に同じ出版社の「標準バイエルピアノ教則本」を推します。
バイエルは先生が横で教えながらではないと難しいとおっしゃる方もいらっしゃいますが、私はそのように感じたことはありません。
16分音符がずらっと並ぶハノンに比べて、バイエルは様々な音符が組み合わさって出来ているので、1つ1つの音符の長さを正しく守って弾く力が養うことが出来ます。
地味に弾きにくく、この楽譜も楽しいものではないですが、全曲は弾かなくとも一度勉強することをおすすめします。
また同じ出版社のソナチネアルバムもお勧めです。
この本では有名な作曲家、例えばショパンやモーツァルトなどの作品も学ぶことができます。
曲のリズム感が良いものが多いので、楽しんで演奏できるはずです。
ソナチネアルバムは難易度順で並んでいるのではないので、はじめから順につぶしていく必要はありません。
弾けそうな曲や、ちょっと弾いてみて気に入った曲などを、練習していくので大丈夫です。
ピアノ独学は決して簡単なものではないですが、自分のレベルにあった楽譜を選び少しずつ練習を積めばちゃんと上達出来ます。