【大人のピアノ独学】『チェルニーの本当の目的』STEP5 ~「26番」に表記されたテンポとフレーズの法則~

上級者用

どんな曲の冒頭にも「速さ」を示す表記がありますね。

これは、そのテンポで弾いてほしいという作曲家自身のメッセージでもあり、チェルニー練習曲の各曲にこうした表記がされています。

今回は、この表記されたテンポについて解説していきたいと思います。

先ずは、速さを表す音楽用語の意味をおさらいしましょう♪(*^-^*)

目次

速さを表す音楽用語

「ゆっくり」を表す用語「遅く」

  • Largo(ラルゴ)
  • Lento(レント)
  • Adagio(アダージォ)

歩くような速さで「やや遅く」

  • Andante

ややAndantinoで(Andantinoよりは速い)「やや遅く」

  • Andantino

中くらいの速さで「ふつうの速さ」

  • Moderato

やや速く「やや速く」

  • Allegretto

「速い」を表す用語「速く」

  • Allegro「速く」
  • Vivace「とても速く」
  • Presto「急速で」

では「26番」を今回は例に挙げて、みていきたいと思います

26番 Allergo vivace (♩=80~92)そのテンポと音型

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この曲はなんと30番練習曲の中で唯一の短調の曲になります♪

テンポはAllergo vivaceです。直訳すると、とても速くですね・・!

では実際に曲を見ていきましょう★

この曲は音型の小さな山が頻繁に出てきますね。

小さな山とは、1小節目の1拍目の裏から2拍目の終わりにかかったフレーズの中にある小さな上向形と下向形のことを指します。

同じ山が2小節目にもあり、3小節目は1小節に2つの小さな山がありますね。5,6、小節目も冒頭と同じ山があり、9小節目からはしばらく1小節目に2つの山が続きますね。

STEPSTEP3で少しだけお話しいたしましたが、こうした山形の音型には共通で存在するエネルギーの変化があります。

  • 昇りは緊張(クレッシエンド)
  • 下りは沈静(デクレッシェンド)

これです。

つまり、これは無視してはいけない原則です。ここでは小さな小山ですし特にクレッシェンド、デクレッシエンドは書いてないのでニュアンス程度で良いでしょう。

しかしどんなに速いテンポを要求されていたとしても、無視はできない原則です。

また、3小節目は1,2小節に比べて音が高くなっていますね。音がそれまでより高くなっているのは何かしら作曲家が感情の高揚を要求しているから、そのような音色で弾かなくてはいけません。

何も書いていなくても音型だけでこのように色を付けることができます。

そぉ。音型にも表情が溢れているんですよね。(*^-^*)

では、本題に戻ります。

つまり、この音楽の原則に従うなら、音型に伴う表現が出来るテンポで弾かなくてはならないということです。

Allergo vivaceは「とても速く」を意味していますが、音型を無視したテンポで弾く必要はありません。

ではなぜチェルニーはAllergo vivaceと表記したのか・・・!(‘_’)

音型だけを意識すると少しゆったりしてしまうであろうことを考えたうえで、そんなにゆっくり弾かないでねという意味が込められているのではないかと私は思います。

しかし、だからと言ってゆったり弾いてはいけませんね。

音型に伴った表現が出来る最速を目指しましょう!

フレーズの法則

続いて26番を見ながらフレーズについて解説していきます!♬

フレーズの終わりにも音楽には原則があります。

「原則原則・・・って覚えることばかりじゃないか・・・!」

こう思われる方もいらっしゃるでしょう。

しかし原則は、もともとある自然な音楽の流れを原則と呼んでいるだけなんです。

置き去りにされがちな呼吸の自然な流れです。

一度そのコツを掴むと、原則に反するのがとても非自然的なことかわかるようになります。

ですので、原則だからと言って阻まずに耳をおかしください笑

フレーズの終わりにも原則が存在します。

フレーズの終わりは文章の終わりを示します。

フレーズの終わりは文章で言う句読点「。」と同じ意味を表します。

つまり、一度閉じなくてはいけません

会話を思い浮かべましょう。

「私はピアノを弾いています。」

普段話す際に最後の~ます。~です。には自然にデクレッシンドをかけていますよね。

音楽もそれと同じです。フレーズの最後の音を乱暴に弾いたりすると、そのフレーズを閉じることができません。

フレーズを閉じられなければ、次のフレーズを弾き始めても差がつかないでしょう。

「私はピアノを弾いていますでもれんしゅうがたいへんです」

この文章を一気に読むのと同じです。何を言っているのかよく分からない演奏になります。

だからと言って書いてない場合は過度なデクレッシエンドをする必要なありませんが、気持ちdim.は必要でしょう。

ですから26番の場合、8小節目の2拍目の裏の8分音符はぶつけて弾いてはいけません。少し静かに閉じてあげましょう。

そして9小節目の始めは緊張感をもって弾き始めましょう。

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