ピアノ独学で脱力して弾くために知っておきたいこと★第1弾【脱力の必要性とその本質】

中級者用

ピアノを弾くときは脱力して...ってよく聞きますよね、でも正直どうゆうことなのかよくわからないですよね。私は5歳からピアノを習い始めましたが、実はずっと力んで弾いていました。先日小学3年生の頃の発表会のビデオ(あの頃はまだビデオでした。)観たら、『熊蜂の飛行』をこれでもかというぐらいに手首を固め、肩を上げて弾いている様子が・・・笑💦

あの頃はまだ「音の出し方」を考えていなかったし、ただ単に知らなかったんです。高校生になってから「脱力」について先生に注意を受けるようになり、それから「脱力」と向き合う日々が始まりました。笑

それからは、かなりもがきました。「脱力とは何か。」「なぜそんなに脱力しなきゃならないのか。」「気を付けても癖になっているから力が抜けない。」ようやく色々と気づけて直すことが出来たのは大学院に入ってからでした。(かなり時間がかかりました💦)そんな私も今では日々生徒に脱力と打鍵についての指導です。

「脱力」って言葉だけではとてもわかりにくいし、私のように癖が一度付いてしまうと修正にかなり時間がかかる場合もあります。

今回はそんな「脱力」について「何が脱力なのか」「どういうことなのか」を分かりやすく紹介していきたいと思います!!

目次

脱力って何?

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脱力とは、言葉の通り、力を抜くことです。でもこれだけでは誤解を招きます。

砕いて説明すると、腕の重みやそのエネルギーを、指先(鍵盤に触れるところ)に集中させるために、無駄な力(肩、肘、手首などにかかる力)を一切抜くことです。

力を抜こうとすると、指までふにゃふにゃに・・・

力を抜こうとすると、指までふにゃふにゃになる場合がよくありますよね。

これは仕方ないことです。私も経験あります。

力を抜け抜け言われたって、、何が何だかよくわからないですよね。ですので力を抜くことだけを考えてもなかなか上手くはいかないので、違った角度から考えましょう。

そもそもなぜ「脱力?」この答の一つに、「指の先(鍵盤に触れる部分」に腕の重さやそのエネルギーをきちんと流すことがあります。

すぐに実感できる、理想のエネルギーの使い方

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鍵盤を使わずに、ピアノを弾く際の理想のエネルギーの使い方を実感してみましょう。椅子と机があれば大丈夫です。(机の高さの理想はピアノと同じように肘が床と大体平行になるぐらいです。あまり低すぎたり高すぎるようならば、ピアノのふたを閉めて試してみてください)

「手のフォーム」については他ページで説明していますが、ピアノを弾く際の手の形は第三関節がキャンプでいう3角テントの一番てっぺんの部分(支え)になります。全部の指の第3関節をしっかり出してアーチーを作ってください。この時机に触れる部分は、ここだけです。

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先ず机を鍵盤だと思って、机に指を置いてみてください。そして机に触れている部分(黒〇)にヒリヒリするぐらい指の先一本一本に重みをかけてみてください。この時一度「脱力」については忘れましょう。

とにかく指の先にエネルギーをかけてみください。十分にその感覚を覚えたら、その状態で手首、肘、肩にあえて意識して力を加えてみてください。

どうですか?指先に集中していたエネルギーが分散されませんか?

これが「脱力して」の理由です。

指先にエネルギーを十分に集中させることにより、弦をきちんと鳴らすことができるので音もよく響きます。

逆に音を出すまでに肩に力が入ったり肘や手首を固くしてしまうと、指先にかかるエネルギーは減り、弦をしっかりならすことが出来ずに響きも乏しくなります。

思いっきり力をこめて弾いても乱暴な音が出るだけで、大きな音は出ますがその音には響きがありません。

ホールなど広いところでピアニストが音を響かせるには脱力して弾くことが必要不可欠であり、大きな音を出そうと力強く弾いても、実はホールにはその音は全く広がらないんです。

これが脱力の効果であり、必要性の本質です。

また、「腱鞘炎」といったように力んで弾くことによって生じる怪我もあります。なぜ「脱力」と言われるか少しだけでも伝わったら幸いです。

ピアノ独学で「脱力」して弾くために知っておきたいこと。第2弾【指先までエネルギーを流すには。】

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